雑記154
チバユウスケの死が伝えられたその日の東京は朝からずっと曇り空で一点も晴れる事はなく、どこか悼むような空模様だった。
会社が入っているビルの1階は工事中で、窓の外から時折入ってくる電動ドライバーのけたたましい工事音が今日はいつもより気に障った。
気温計が示す10度という気温よりもずっと寒い、底冷えするような1日だった。
昼過ぎに銀座を歩いている時心なしか町全体に覇気がない、しんみりとした空気に感じたが天気や気温のせいだったのだろうと思う。日常はある瞬間瞬間の積み重ねでしかないから、そういうしんみりとした気持ちで瞬間を切り取る者からは景色もまたそう見えるのだ。
病気が公表された時からそう遠くない未来にこんな日が来る事を予感していた。それがあまりにも早く来てしまったから、心の整理が上手くつかないだけだ。今は何も語るべきではないのかもしれない。
チバユウスケの死が伝えられたその日の東京は朝からずっと曇り空で一点も晴れる事はなく、どこか悼むような空模様だった。
今日を僕は永遠に忘れないだろう。
RIP