出ポタ記

日々思ったことの日記など

0725

暑い夏がやってきた。

 

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ずっと自分自身の承認欲求と闘いながら音楽を作ってきた。

なぜなら僕が最も忌み嫌うものが他でもないその「承認欲求」だからだ。

他者に自らの作品の価値を委ねる、愚かで軽薄な欲求だと、そう思いつづけてきた。音楽や作品に対する冒涜だと、僕は今でもそう思っている。

もちろん僕個人の見解です。それを抱くことが悪いとか、そういう意図はありません。

 

自分が好きな音が鳴っていればいいと思っていた。自分の聴きたい音楽こそが自分が本当に作りたいものだと、自分のやりたい音楽だと。心からそう思っている。

でも人間の心とは不思議で、そう頭では分かっていても「人からもっと賞賛されたい」「もっと聴いて欲しい、自分のことを話題にして、必要として欲しい」と、そう願ってしまうものだ。

いつからか、そういう思いに取り憑かれるようになってしまった。

鍵アカウントで発表した作品も、普通のアカウントで発表した曲も。

自己満足で作った世界を、他人に評価してもらいたいと願うようになってしまった。

それは自分がずっと嫌っていた「承認欲求」に他ならない。

 

僕は定期的に音楽を作れなくなる周期がある。

宅録で細々と曲を作り続けている人間など、曲を作れなくなればミュージシャンでもなんでもない。人から忘れられていくだけだから。

簡単なことだけど、それってすごく寂しいことなんだよ。

それを乗り越えて、先日曲を発表した。

正直もっとお気に入り登録やリツイートされると思っていた。みんな待っていてくれるって、そう思っていたのに。フタを開ければ身内の人に聞かれた程度。

もっと感想だって書いてもらえると思っていた。全然だった。思い上がりも甚だしい。

僕の作った曲は可愛い動物の動画よりリツイートも少ないし、再生数も少なかった。知らないバンドマンのライブ告知よりふぁぼ数が少ない。

 

当たり前じゃん。

自分のバックグラウンドとか、どういう想いで書いたとか、そんな事は言葉にしなければ1ミリだって伝わらない。

この曲のアレンジは大変だったんだよ…って書けばいいのに、そう一言書けば伝わるのにプライドが邪魔し書けなかった。

 

人から聞いてもらえなかったことだって全部自分の告知不足で、自分で自分の作品を宣伝しなければ人になんて届くわけないんだって。

毎日膨大な情報量が流れてくる場所で、自分で引っかかりを作らなきゃ聞いてもらえるわけない、分かってたことじゃん。

 

なのに、たったそれだけの事に僕は心底ガッカリした。

めちゃくちゃガッカリした。僕が作った音楽なんか、別に誰も聞いてないじゃん。無くたって誰も困らない。分かっていたことだ。ずっと分かっていたことだ。

 

加えて、僕が一番聴いてほしい人はその曲を聴いてはくれなかった。気づかなかったのか、忘れられてしまったのかな。

そんな想いが頭の裏側を切迫する。

いずれにせよ、全力を尽くさずに自分の弱さを嘆くなんて、自分はなんて稚拙な人間だろう。

そういう事実にも嫌気がさした。

 

そう願っていた自分を客観的に見たときに「あぁこれではダメだ」と思った。

この先も変わらず今までのスタンスで、自己満足の中で音楽を作り続けていく自信がない。

 

世間は京アニの放火事件や選挙の結果、吉本の事務所問題、バンドマンの薬物問題…それに加えてナンバーガールのライブ盤やフジロック

プライベートで仕事もかなり忙しく、今まではそれらに一つ一つ関心を持てたのに、正直今はそのあまりの情報量の多さに辟易する。

 

そんな中でふと「しばらくTwitterを離れるべきでは」という結論に至った。

少し、頭を冷やします。

どうやったらこれからも音楽を作り続けられるかも、離れて一度ゆっくり考えます。

 

最後になりますが、

みんなありがとうね。

感謝しています。